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使ってみようスズキクン

スズキクンの概要

韻律読み上げチュータ スズキクン(以下スズキクン)に任意の日本語文章を入力すると,(1)アクセント核の位置を推定して表示し,(2)その文章を読み上げた時のピッチパターンを推定して表示します。ピッチパターンは特定の語に強いフォーカスを置かずに読み上げることを想定しています。疑問文や驚きを示す文などについては対応しておりません。

以下の作業を行なうために「スズキクン」ページを開いてください。

注意)今ご覧になっている「使ってみよう単語検索」ページと,「スズキクン」ページを二つの window で個別に表示することをお勧めします。

実際にやってみていただきたい作業

  1. スズキクンのテキストボックスに「今日は、いい天気だから出かけよう。」と入力してください。
  2. ピッチパターンという項目から「山・丘のみを表現したカーブ」を選択してください。「山・丘」についてはスズキクンの使い方のページでご確認ください。テキスト上のアクセントは「初級者用」のままで変更しないでください。
  3. 「韻律情報の推定&表示」をクリックしてください。
  4. 結果,「今日は、いい天気だから出かけよう。」を読み上げた際にイメージできる単純なピッチパターンが表示されます。
  5. 「今日は、いい天気だから出かけよう。」を「今日は、いい天気だから/出かけよう。」というように「/」を入れると、句切り(区切れ)が入り、2つのフレーズ(句)に分かれます。読みやすさや、学生のレベルや話速などに合わせてフレーズの長さを変えることができます。
  6. 少し長い文章を入れてみましょう。ここでは、正直にスズキクンの欠点をお見せして、それに対応する方法を提案します。
    以下の文を入力してください(コピー&ペーストでも構いません)。
    「私は鈴木と申します。東京大学の学生です。スズキクンというプログラムを作りましたが、その後、中村君が改良してくれて、今のスズキクンが出来上がりました。このスズキクンは機械ですから、精度は100%ではありませんが、けっこう役に立つと思っています。普通の人にとって、アクセントやイントネーションのマークを付けることはやさしくないからです。少しぐらい間違いがあっても役に立つからいいと思う方、スズキクンと一緒に勉強しようと思う方、スズキクンと勝負しようと思う元気な学生さん、スズキクンを育ててもっと役に立つツールにしようと思う方たちの温かい支援をお願いします。」
  7. 結果で気になるところは、
    ①「私は」が「わたくしは」(読み方の間違い)
    ②「100%」が「いちゼロゼロ」(読み方の間違い)
    ③「勉強しようと思う方」が「べんきょうしようとおもうほう」(読み方の間違い)
    ④「ふつうのひにとって」のアクセントが「ふつうのひとにって」(アクセントの間違い)
    このような間違いに気付かれた場合は,メールで報告戴ければ,随時可能な対応を行うことを考えています。しかし,プログラムの修正には時間がかかるため,次に現時点で可能な対処法を提示します。
  8. 入力する文を工夫してみると、
    ①「私」を「わたし」にする(平仮名で指定する)。
    ②「100%」を「百パーセント」にする(数字表現や記号表現に弱いので,漢字や片仮名で指定する)。
    ③「方」を「かた」にする(平仮名で指定する)。
    ピッチパターンテキスト上のアクセントの項目で、できるだけ単純な方法を選ぶ。
    つまり、ピッチパターンは「アクセントを考慮したカーブ(初級者用)」か「山・丘のみを表現したカーブ」を、テキスト上のアクセントも「初級者用」を選ぶことで表示されるアクセント情報を減らすということです。「アクセントを考慮したピッチカーブ(上級者用)」や「上級者用」(全てのアクセント型をマークする)を選ぶ場合には、アクセント情報が増えるのでその分アクセントの間違いが多くなる可能性が増えると考えられるので、それを避けるのです。
  9. また、読みやすさを考えると、
    ⑤留学生用の場合、少し長すぎて読みにくいので「/」を入れてみる。

    結果,修正した文は以下の通りになります。コピー&ペーストしてください。
    「わたしは/鈴木と申します。東京大学の学生です。スズキクンという/プログラムを作りましたが、その後、中村君が/改良してくれて、今のスズキクンが/出来上がりました。このスズキクンは/機械ですから、精度は/百パーセントではありませんが、けっこう/役に立つと思っています。普通の人にとって、アクセントや/イントネーションのマークを付けることは/やさしくないからです。少しぐらい間違いがあっても/役に立つからいいと思うかた、スズキクンと一緒に/勉強しようと思うかた、スズキクンと勝負しようと思う/元気な学生さん、スズキクンを育てて/もっと役に立つツールにしよう/と思う方たちの/温かい支援をお願いします。」
  10. こんなふうに修正すると、間違いは少なくなります。(「ふつうのひとに」は相変わらず間違っていますが、間違いは1か所になりました)また、聞き手にとって、十分聞きやすく分かりやすい読み方ができるのではないでしょうか。

    さらに正直なところを申し上げると、現在のところ、以下のような複合名詞や「お」がついたりする場合等、会話文は苦手です。
     「大隈貿易のグレと申します。お世話になっています。」

    ただし,「東京貿易,川崎出版,福岡大学,品川高校」などのより一般的な複合名詞は正しく動作するようです。
  11. 印刷用の表示もご利用いただけます。表示方法という項目から「印刷用」を選択して,「韻律情報の推定&表示」をクリックしてください。印刷可能な,白黒の画面で表示されます。配布資料などにご利用ください。
  12. 以上の作業は「ピッチパターン」の項目を「山・丘を考慮したカーブ」にして行って戴きましたが,これを「アクセントを考慮したカーブ(初級者用)」や「アクセントを考慮したカーブ(上級者用)」にして,表示されるピッチパターン違いを確認して下さい。学習者のレベル,アクセント教育の目的に応じて各モードをご利用下さい。
  13. スズキクンの欠点を知りつつ、口頭発表やスピーチ文でご活用いただければと思います。